澄花ちゃんの心臓移植に支援を

難病の「拡張型心筋症」を患い、大阪大学付属病院で入院中の長尾澄花(すみか)ちゃん(1)の米国での心臓移植に向け、両親の友人らでつくる「すみかちゃんを守る会」が25日、募金活動を始めた。

目標額は1億2000万円で、同会は「一日でも早く渡米できるよう、温かい支援をお願いしたい」と呼びかけている。

澄花ちゃんは、広島県呉市の病院に勤務する正久さん(42)の次女で、昨年2月6日に母・実香さん(38)の故郷の富山県射水市で生まれた。生後13日で急性心不全となり、同年5月に拡張型心筋症と診断された。現在は阪大病院で小児用補助人工心臓を付けている。

根本的な治療は心臓移植しかないが、10年の臓器移植法改正以降も6歳未満の提供は1例にとどまり、両親は渡米を決めた。

移植は米国・ピッツバーグの小児病院で受けることが決まったが、手術費6500万円、専用機が必要な渡航費2300万円などが必要で、両親の友人らが昨年12月、守る会を結成した。今後、広島、福山両市などでも募金活動を行う。

補助人工心臓は長く装着を続けると血栓などのリスクが高まるという。県庁で25日に記者会見した正久さんは「いつか瀬戸内海の美しい景色を見せてやりたい」と話した。

募金は、振り込みでも受け付ける。問い合わせは平日の午前10時~午後3時に、守る会の事務局(0823-32-3031)。