麻田総合病院が不正受給 診療報酬2億円超…香川
保険指定取り消しへ
香川県丸亀市津森町の総合病院「麻田総合病院」(300床)が看護師数を水増しするなどし、2008年4月~11年10月に診療報酬を不正受給したと、厚生労働省四国厚生支局に指摘されたことがわかった。
同支局は20日にも、運営する社会医療法人財団「エム・アイ・ユー」(丸亀市)に保険医療機関の指定取り消し処分を下す方針。期間は来年4月から5年間。不正受給額は2億円余りに上るとみられるという。
病院側によると、入院患者数に対する看護師数が基準を満たしているとして診療報酬を請求していたが、実際には、病棟の看護師が外来対応に回るなどし、基準を満たしていない場合があったという。
病院事務部長は取材に対し「必要な看護師の数は確保していたが、配置などにミスがあり、結果的に水増ししたと指摘されても仕方ない状態になっていた。(指摘を受けた)不正受給額は、直接は聞いていない」と話した。
指摘を受けたのは11年秋で、同11月以降は配置を見直し、基準を満たしているという。
現在、入院患者は約240人。事務部長は「患者や職員に影響が出ないよう、来年3月までに、他の医療機関に経営譲渡するなどの方策を検討し、保険医療が継続できるようにしたい」としている。
同病院は1957年開設。15の診療科があり、県の救急病院に指定されている。