一般病棟に長期入院 制限…厚労省案

急患と役割分担推進

厚生労働省は20日、がんや人工呼吸器を着けている患者などが、看護師が手厚く配置された病棟に長期入院するのを制限するため、診療報酬の算定方法を見直す案を中央社会保険医療協議会に示した。救急患者などの入院を優先させる狙いがあり、2014年度の診療報酬改定で実施する。

診療報酬の入院基本料は、患者7人につき1人の看護師を配置している一般病棟(7対1の病棟)で最も高く、患者の平均入院日数は18日以内と定められている。

長期入院の患者が多ければ平均日数が基準を超えるが、がんや難病、人工呼吸器の装着などの「特定除外項目」に該当し、入院日数が90日を超える患者については、平均日数の計算から外してきた。

厚労省は今回、この制度を廃止する。同時に、がん患者などの受け入れ態勢を整える必要があるため、長期療養できる病棟を増やす方針だ。