医学生8%、製薬会社からタクシー券 43大学調査

医療現場で患者と対面して学ぶ臨床実習前の医学生の約8・5%が、学会への出席などを理由に、製薬企業からタクシーチケットをもらった経験があることが、全国の43大学に対する北海道大学病院のアンケートでわかった。企業側が「将来の医師」に早期から接触する実態が明らかとなった。

調査をした同病院卒後臨床研修センターの宮田靖志特任准教授は「プロ意識が十分に育っていない早期の接触には、注意を払う必要がある」と指摘している。

調査は2012年に実施。製薬企業からのタクシーチケットやグッズの受け取りの有無のほか、企業主催のセミナー後に開かれる懇親会に出席したかなどを尋ねる文書を全国の約80大学に送付し、うち43大学の5431人から回答を得た。