2040年 病床2224~7372床不足…千葉

千葉銀行系調査機関の千葉経済センターは、本県の人口推計に基づいて、将来の医療・介護施設の不足状況などをまとめたリポートを発表した。

2040年時点では病床数が2224~7372床不足する見通しで、同センターは行政機関などに早急な対策を進めることなどを提言した。

調査は40年時点の医師や介護職員数を10年時点と同程度として推計。現在と同じ医療・介護サービスを続けていく場合、病床数は25年には不足に転じて、現在も足りていない介護施設の定員は、40年には2万7824~3万3251人分が不足するとした。

地域別では、特に急速な高齢化が予想されている東葛地域や千葉市などの都市部ほど、医師・介護職員ともに大幅に不足する見通しで、それらの地域では医師などが1人で担う患者や要介護者の人数も増え、負担感も増すとしている。

本県は10年時点で10万人当たりの医師数や病床数、介護施設の定員数などが全国でも低い水準にとどまっている。

同センターは医科系大学の誘致や医学部の定員増、在宅医療や在宅介護の充実などを提言。調査を担当したちばぎん総合研究所の森康棋氏は「介護予防のため、高齢者に毎日ラジオ体操をするように促すような取り組みも進めていくべきだ」としている。