産婦人科開業に2億円助成…香川・三木町が条例案
香川県三木町は、町内で産婦人科の医療機関を開く医師に対し、最高2億円を助成する制度を設ける。
開会中の町議会に条例案を提出した。町は「診療所の誘致策としては、全国で最高額ではないか」としている。
同町では年間200人前後が出生。町によると、高松市との境界近くに香川大病院があるが、それ以外に産婦人科はない。町が昨年、検診を受けた乳幼児の母親76人にアンケートを行ったところ、65人(86%)が「近くにあれば安心」「総合病院は待ち時間が長い」などとして必要性を訴えたという。
助成対象は、産婦人科の臨床経験が5年以上あり、10年以上にわたって医療機関を営む意思がある医師。土地購入や施設建設、備品購入などの費用を、2億円を上限に2分の1まで助成する。上限は、12床程度の施設を建設する平均コストから設定したという。
同様の助成は、静岡県富士市が1億円、京都府の亀岡、城陽両市が各6000万円を用意した例があるという。町は「子どもを安心して産み育てられる環境を整え、人口増につなげたい」としている。