「見張りリンパ節」検査で胃がん転移の有無判断

胃がんの手術時に「センチネルリンパ節生検」という検査を行い、がんのリンパ節転移の有無をほぼ確実に判断できることを確認したと、慶応大外科の北川雄光教授らが発表した。

転移を正確に見極めることで、切除範囲を減らし、後遺症の軽減につながる成果で、米医学誌に掲載された。

センチネルリンパ節は、がんが転移する際に、がん細胞がリンパ管を通じて最初に流れ着くリンパ節のこと。センチネルは「見張り」を意味する。

検査は、ごく微量の放射線を出す物質をがん病変部に注入。手術時に、この物質が到達したセンチネルリンパ節を探知機で特定し、病理検査でがんの有無を調べる。がんがなければ転移がないと判断し、切除範囲を最小限にとどめることが可能だ。